Tartaruga Sônica história – 第7話「特訓の日々」

登場人物

  • れんと:7歳の少年。キッズレースに参戦する主人公
  • ベロヂス:伝説のレーサー「Tartaruga Sônica」の本名
  • ルース:最速のチャンピオン。ベロヂスに敗れ後に引退
  • トラベッソーラ:過去の大物スポンサー

第7話「特訓の日々」

 ベロヂスがれんとのコーチを正式に引き受けてから、練習場には熱気が満ちるようになった。

ベロヂス「まずは基本から叩き込むぞ。ハンドルの切り方、重心移動、ライン取り……全部、身体に染み込ませろ」

れんと「はいっ!何でも教えてください!」

 朝から夕方まで、れんとはひたすら走り続けた。

ベロヂス「足がパンパンになるまでブレーキとアクセルを繰り返せ。それがコースを読む目になる」

れんと「うぅ……でも、もう少しだけ……!」

 時に泣きそうになるれんとに、ベロヂスは容赦なかった。しかし同時に、時折見せる優しさもあった。

ベロヂス「よし、今日はここまでだ。無理をしても意味はない。だが……明日はもっとキツいぞ」

れんと「……はいっ!楽しみにしてます!」

 ベロヂスの教えは厳しいが、確実にれんとは上達していった。数週間後、ベロヂスがぽつりとつぶやいた。

ベロヂス「こいつ……本物かもしれないな」

 少年のひたむきさが、伝説の心を少しずつ動かしていた。

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