Tartaruga Sônica história – 第2話「誰かが見ている」

登場人物

トラベッソーラ:過去の大物スポンサー第2話「誰かが見ている」

れんと:7歳の少年。キッズレースに参戦する主人公

ベロヂス:伝説のレーサー「Tartaruga Sônica」の本名

ルース:最速のチャンピオン。ベロヂスに敗れ後に引退

第2話「誰かが見ている」

 最初の一週間、れんとは毎日秘密の練習場に通った。エンジンをうならせては転び、砂埃を上げては立ち上がり、何度も同じコーナーでバイクを倒してしまう。

れんと「うう、また失敗だ……もっと、もっと上手くなりたいのに……」

 ある日、背後から突然声が飛んできた。

???「ハンドルの切り方が甘い。体重移動を忘れてるぞ」

れんと「えっ!?誰っ!?」

 れんとが驚いて振り返ると、丘の上に人影が立っていた。逆光で顔は見えないが、確かな存在感があった。

れんと「……もしかして、幽霊!?」

 翌日、れんとは期待と不安を胸に、再びその場所へ向かった。

れんと「昨日の人、また来てくれるかな……?」

 練習を始めたその時、再びあの声が響いた。

???「昨日よりはマシだな。だが、まだ甘い」

れんと「お願い!教えてくれませんか!?僕、ほんとに上手くなりたいんです!」

???「……俺はもう、誰にも教えるつもりはない」

 その声は冷たく、どこか哀しみを帯びていた。

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