Tartaruga Sônica história – 第1話「夢を見た少年」

登場人物

  • れんと:7歳の少年。キッズレースに参戦する主人公
  • ベロヂス:伝説のレーサー「Tartaruga Sônica」の本名
  • ルース:最速のチャンピオン。ベロヂスに敗れ後に引退
  • トラベッソーラ:過去の大物スポンサー

第1話「夢を見た少年」

 その朝、れんとの家には笑顔があふれていた。部屋の中央には小さなケーキが置かれ、7本のろうそくが灯っている。

れんとママ「れんと、お誕生日おめでとう!」

れんとパパ「そろそろレースに出られる歳だな。明日、一緒にバイクを見に行こう!」

れんと「もう欲しいバイクも、練習場所も決めてるんだ!」

れんとパパ「よし、明日バイクを買ったら、その練習場所に行こう!」

れんと「その場所は誰にも教えられないよ。パパにも秘密なんだ!」

 れんとはその夜、眠れなかった。目を閉じると、頭の中にはレース場を走る夢が広がった。

 翌日、れんとは父と共に小型のレース用バイクを購入した。そして午後には、ひとりで町外れの秘密の場所へ向かう。

 その場所は、郊外の乾いた丘の中腹にある不思議な砂地だった。まるで誰かが整地したかのように滑らかで、雑草ひとつ生えていない。まるで、レース用のコースのように見える。

れんと「ここなら誰にも邪魔されずに練習できる…霊が出るって噂もあったけど……むしろ出てきてくれたら伝説のレーサーと一緒に走れるかも」

 彼の目は夢に満ちていた。バイクのエンジンをかけ、小さな手でハンドルを握る。


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